小池貞利(the dadadadys) x 谷口鮪(KANA-BOON) 対談


小池:さっきの続きだけどこれあと3時間は話せるな。音楽と在り方について。
鮪:でも、記事起こすひと、めっちゃしんどいよ笑。

---再び「モォニンググロォリィ」を再生---

小池:この曲は言いたいことを言ってるけど、鮪は歌詞って言いたいこと100パー言ってる感じ?
鮪:100パーは言えないかな。
小池:それかベクトル変えて100パーにしてる?
鮪:そっちかな。
小池:そうだよね。鮪はそっちのタイプだよね。俺は言いたいこと100パー言うって決めてるから。
鮪:この曲は歌詞もふくめ、面白い方向に舵を切ってるよね。前作もだけど、一曲目にいっぱい曲が入ってるやつ。
小池:あー、ショートチューンのやつね。



鮪:面白い試みをしてるよね。ひとりで聴くの楽しみだ。10作品目だもんね。どこからの10作?
小池:ダディーズになってから。ずっと試行錯誤してたし。どういう音楽が現代に求められてるのとか。
鮪:そこを考えてるってのは、これを読むひとにとっては意外かも。
小池:ただのポップスとしてみんなに聴いてもらってもやっぱ意味がないと思っちゃうし、俺が好きなロックが廃れていく様も見たくないから、俺はロックバンドをやんなきゃいけないと思っていて、でもロックバンドって口で言うのは簡単だけど、やっぱいろんな知識とその時代の背景がないと、そこに説得力が生まれないと思っちゃうから勉強してた期間もあったし。でもそれで言うと今はまったく勉強してない。
鮪:でも土台があるからね。
小池:うん、土台はいっぱい作ってきたから。
鮪:それこそさっきコンビニ行ったとき、Adoが流れてて、Ado良いとか言ってたよね。
小池:Ado良いよね。歌うまいし。Adoに届かないかな?実はうちのファンだったりしないかな。
鮪:どうやろ。
小池:でも意外と分かんないよ。誰が聴いてるかなんて。
鮪:まぁ、でもはっきり言おう、Adoはダディーズを聴いてないと思う笑。
小池:はははっ。AdoとかMrs. GREEN APPLEとか聴いてくれてないかな。鮪は若い世代とかチェックしてるの?
鮪:うーん、俺はそんなにいっぱい音楽を聴いてないから。
小池:自分のタイミングで好きな曲を聴く感じ?
鮪:うん。それこそあんまり探求する趣味とかもないし。貞ちゃんはそういうの好きやん。義務感があってやっていると思うけど。
小池:義務感はないよ。
鮪:シンプルに好きなんだね。
小池:研究が好き。で、それを自分で自己完結させるのが好き。自分が俯瞰で見る世の中の空気と、だからこれが今成り立ってるんだなって見るのが好きなんだと思う。鮪はそういうのない?
鮪:俺はあんまり俯瞰して見れない。友達とかはいろんな視野で見れるけど自分のことは。
小池:俺に言ってくれる言葉、常に的確だもんね。
鮪:あっ、そうなの?
小池:身近で俺に的確に意見を言ってくれるひとあんまりいないし。
鮪:でも貞ちゃんもいろいろ俺には言ってくれるよね。
小池:筋を通した話が好きだから、瞬発の説得力はあるでしょ笑。
鮪:うん。でも貞ちゃんに言われたことを次の日よくよく考えてみるとそうでもなかったり笑。でも貞ちゃんの言ってることも正しくて、でも俺のなかでの正しさもあって。
小池:ある。だから正しさと正しさをお互いぶつけ合うコミュニケーションって楽しいじゃん。って言うのを俺は言いたかった。でもそういうこと言うとみんな被害者みたいな顔するし。
鮪:みんな怯えてるもん。
小池:なんで被害者の顔すんの!
鮪:はははっ。怖いからだよ笑。貞ちゃんの周りみんな被害者。
小池:いやいや、がっつりやろうぜ。なぁなぁなコミュニケーションとかとりたくないよ。会話したいんじゃなくて、対話がしたいの。
鮪:あっ、いいね。太字ですね。
小池:じゃあ、これ太字にして終わる?


「なぁなぁなコミュニケーションとかとりたくないよ。会話したいんじゃなくて、対話がしたいの」
















小池:もうちょっと続けたいわ。
鮪:ハイボール買ってきたいもん。でもやっぱり貞ちゃんの在り方は面白いね。
小池:どうなのかなー?
鮪:社会とそこで流れてる音楽との組み合わせだったり。あと俺、貞ちゃんの一番好きなところっていうか、良いなって思うところは普段の会話がそもそも対談になるし、貞ちゃんがリリースした音源を聴いたら、二人で会ってた時に貞ちゃんが熱烈に言ってたことやんこれ、ってのがあって。
小池:そのへんの自覚は意外とないから、その場で捉えて覚えてくれてるのは嬉しいな。
鮪:そこに嘘がないっていうか。
小池:鮪、良いこと言うなー。てぇてぇだな。
鮪:てぇてぇ?
小池:尊いって意味笑。じゃあ、次で最後の話にしようか。なんかある?
鮪:貞ちゃんはひとの生活をイメージして描く歌詞とかあるじゃん。俺には書けないし。
小池:鮪は書かなくていいと思うよ。例えばもっと大袈裟にファンタジーなディズニーランドの世界を見せてくれって言うひともいるかもだけど、ファンタジーさもあって嘘じゃないディズニーランドの世界を見せてくれるのが鮪だと思ってるから。
鮪:すげー早口に語るね。
小池:俺、好きなものを語ってるときマジで早口になるから。酒なくてもこうなる。鮪はファンタジーもあって且つ説得力もあるから、俺は好き。でもKANA-BOONとthe dadadadys両方好きなひとっているのかな?いないでしょ。
鮪:今度対バンするのに言ってること、めちゃくちゃじゃん。
小池:根本の表現の仕方がやっぱ俺と鮪は違うじゃん。
鮪:違うね。
小池:俺は生活で、鮪はファンタジーと言ったらちょっと飛び過ぎかもだけど、でももし両方好きなひとがいたら、かなり俯瞰にものごとを見てるひとだと思う。エンタメって突き詰めたらファンタジーってひともいるし、エンタメって突き詰めたら生活だって言うひとも俺はいると思ってて、俺は1から10の全部の生活を言っている訳ではなくて俺が見せれる生活の範囲。俺が見せたくない生活の範囲は絶対に言わないし、そうしないと俺がやってることが嘘になってしまうし、嘘はつきたくないから。
鮪:そうだね。
小池:でもこうして鮪と話してることって面白いよね。もしかしたら社交辞令の関係で終わってたかもしれないのに。
鮪:うん。俺らって不思議な関係だよね。
小池:俺、「吾亦紅」ってイベントを日暮里でやってて。日暮里って行ったことある?
鮪:ないなぁ。
小池:日暮里っていう都内の外れでやってる弾き語りのイベントがあるんだけど、それに今度鮪出るでしょ?
鮪:お断りします笑。
小池:おいおい!鮪ってレーベルはキューンだよね。じゃあ、俺もキューン入ろうかな?
鮪:入れるか!こんな暴れん坊。
小池:なんでだよ!入れるだろ。一緒にツアー回ろうよ。
鮪:いや、でもキューンにダディーズおったらおもろいけどな。
小池:そうしたら、メジャー顔して歩くけどな!
鮪:しそうー。今度キューンに来てみなよ。
小池:「キューンは壁の材質も違いますねー」なんて。あれっ、こんな話をしてるから最後に言いたいことがあったのに忘れちゃった。てぇてぇ営業の話もしたし。鮪はなんかある?
鮪:だいたいいつも貞ちゃんが「わー」って喋って、俺が「うん」っていう感じだもんね。
小池:あっ、二人でラジオやりたいよね。Podcastでもいいけど。
鮪:前から言ってるよね。でも、ひとに聞かせるような内容でラジオできる?
小池:危ないところは全部カットしてもらう!マジでできるよ。
鮪:口は立つからね。一緒にやりたいね。
小池:隔週でやりたいね。話すことなくてダルい感じでもそれはそれでいいし。
鮪:うんうん。
小池:その「うんうん」は一回持ち帰って「あれ?」ってなるやつでしょ笑。
鮪:いやいや。「てぇてぇラジオ」やろうか。今日みたいにひとを入れずに2人だけで。
小池:しかも、やっていることを告知しないとか。
鮪:俺もそっちのが良い。
小池:だからSNSでも「更新しました」みたいなのも一切やらないし、内緒で更新する。
鮪:でも、トーク内容は事務所のチェックをしないとだけど。ユーケーは?
小池:うちはなしで大丈夫でしょ。
鮪:そんなことはない!
小池:そうなの?たくさん話たし、そろそろ終えようか?マネージャーに電話してみよう。

---マネージャー到着---

マネージャー:対談どうでしたか?予定より長く1時間30分ぐらい喋ってましたけど、全部使えそうですか?
小池:最初から最後までずっといい話をしてたから大丈夫だよ。
鮪:貞ちゃんが暴走してカットしたい箇所、いくつかあったけどね笑。
小池:俺は鮪と対話したかったから、それは自然な流れだったの!
鮪:いろいろ話したけど、最後にリリースおめでとうね。
小池:ありがとう。




編集:軽部徹(UK.PROJECT)